地域企業魅力発信
インタビューシップ

滋賀県の企業

2016/12/06

日伸工業株式会社 (平成28年取材)

日伸工業 株式会社 様

取材者 立命館大学BKC 中畑 雄斗

鬼頭 靖彦

日伸工業株式会社 オフィス正面にて

日伸工業株式会社 オフィス正面にて

 日伸工業株式会社様は、自動車業界を中心に精密金属プレス部品製造、精密プレス金型の設計製作を行っている会社です。半世紀以上にわたり金属プレス、塑性加工の技術を積み重ね「頑張る中小企業300社」経産大臣表彰、近畿経済産業局から「関西ものづくり新撰」に2年連続で選ばれるなど国や県をはじめ各顧客よりその技術力は高く評価されています。コア技術である深絞りや板鍛造、バリレス加工などにより、小物精密部品メーカーとしてグローバルニッチトップを目指しています。

企業名 日伸工業株式会社
住所 滋賀県大津市月輪1-1-1
連絡先(電話・HPアドレス) 077-545-3011  http://www.nissinjpn.co.jp/
事業内容 電気機械器具製造業
代表者 代表取締役社長   清水貴之
創業・設立 1959年8月
資本金 9,000万円
売上高(直近3年分) 2015年度 82億円 2014年度 79億円 2013年度 68億円
(海外連結) 2015年度 141億円 2014年度 120億円 2013年度 109億円
従業員数 312名 (海外含む 990名)
平均年齢 41歳
離職率または離職者数(直近3年分) 2015年度 0名   2014年度  0名  2013年度 1名 (※新卒採用のみ)
採用実績(直近3年分) 2015年度 6名   2014年度  2名  2013年度 6名 (※新卒採用のみ)
初任給(実績) 195,900円 大卒以上
賞与 3.4ヶ月 (2015年 実績)
福利厚生 社会保険完備+企業年金、退職金あり。駐車場・食堂・社員旅行等。最寄駅から徒歩5分
休日休暇 完全週休2日制・長期連休(年末年始・夏季・GW)・リフレッシュ
勤務時間 8:00〜17:00(うち 休憩時間1時間)
モデル年収
年間休日数 120日
有給休暇取得率 12日/年
月平均残業時間 30時間
平均勤続年数 16年
障害者雇用率 2%
従業員男女比率
【その他(企業の特色や理念、採用に関する事など)】
新入社員研修の充実 : 技術研修、製造実習のべ1年半、職種経験後に正式配属。来春内定 男性2・女性3
従業員キャリアアップの支援:資格取得支援(費用・合格指導)、社内外の講習、英会話教室など実施。
採用は理系学部出身者 OK: 機械、電気系だけでなく、物理・化学・材料など幅広い知見を活用します。
確かな技術力: 厚労大臣表彰、中小企業白書掲載、公的機関からの各種技術開発助成金の支援
精密プレス部品で世界に貢献: 多くの地域、業界に精密部品を供給。最終商品は自動車、スマホ、電池等 多種多彩。
  

【総務部の木下真一係長に聞く】日伸工業株式会社の競争力の要”加工技術の高さ”について

 コア技術としては板鍛造や角絞り、深絞りやバリレス加工などが挙げられます。特に角絞りと板鍛造により、近畿経済産業局から「関西ものづくり新撰」に2年連続で選ばれています。前者はスマートフォンのカメラ用筐体部品として用いられ、μ単位の高精度の加工技術を評価されています。後者はHV車用ニッケル水素蓄電池の端子部品で用いられており、従来は切削とナット溶接で行っていた加工を、増肉加工を伴うプレス一貫加工で材料と工数の削減を実現したことで選ばれました。

【総務部の木下真一係長に聞く】高い技術力はどのようにして維持強化されていますか?

 技術力を支えるものとして『コンセプト』と『人材育成があります。』
コンセプトは「ECO by ECO」を掲げています。「ECOな製品への部品供給をECOな工法で造り続ける」というもので、納期短縮や低コストなどの付加価値の高いご提案を行っており、お客様の満足を如何に得るかを考えて行っています。
 人材育成では様々な施策があります。当社では、入社時に技術部で四か月の研修を行い、製造部門で1年ほど現場を学ぶことで仕事の流れや課題を認識していただきます。資格取得も講習会参加も積極的に支援しています。プレス・工作機械の技能検定の受講や「近江の名工」の取得などの支援をはじめ、大手のOBを招いた技術講座の開催なども行っています。また、海外にも拠点があることから週一度外国人講師による語学講座も行っています。そこでは部署や年次の垣根を超えた交流ができており、いいコミュニケーションの場にもなっています。海外拠点との人事交流も盛んで長期研修を通じ海外スタッフのものづくり能力のレベルアップを図っています。

【総務部の木下真一係長に聞く】今後の方向性を教えてください。

 お客様の企画設計の段階から提案を行い、車の自動運転をアシストする技術で使用される部品に力をいれていこうと考えています。特にブレーキ関連部品やセンサー関連部品では長年培ったグローバルでの拠点も活かし、世界シェア30%目指していきます。

【取材者が感じた日伸工業株式会社の魅力】

 日伸工業様は、昔はブラウン管の電子銃を中心に製造していましたが、ブラウン管テレビの大幅な生産減少と共に今は自動車部品をメインに製造している会社へと変革されました。
 また、日本国内に3工場、国外に6工場あり、日本のみならず世界でも製造を行っています。

【コンセプトは“ECO by ECO”】
このコンセプトはECOな方法でECOな製品を作るという想いのもと作られたそうです。
特に日伸工業様ではどのようにしたらより効率よく、また無駄がなく製造できるかをよく考えておられ、様々なECOに関する賞もいただいておられました。

【日伸工業の仕事の魅力とは…?】
 インタビューの中で技術系の社員の方に仕事の魅力をお聞きしました。
「自分が頭の中で想像していたものを実際に作製することができ、さらにお客様から感謝の言葉を掛けていただいた時には、やりがいを感じることができること」

 工場内で機械が動いている場所も見学させて頂きましたが、実際に自分で設計したものが目に見える形で出てくるのは、日伸工業様のものづくりならではの魅力・やりがいを持つ瞬間なのだろうと感じました。

【私が感じた日伸工業の魅力!】
・あらゆるところに「見える化」がしてある!
⇒個人提案シートや、顧客からのクレーム内容シート、月間の生産数など、様々なものが工場のよく見えるところに張り付けられていました。個人提案シートでは1ヵ月に一回社員一人一人が仕事や安全について提案を行い、それを自分自身で改善、最後に上級職の方からコメントや報奨金を貰うというもので、社員の成長にも会社の成長にも繋がるものだと思いました。

・研修制度の充実!
⇒新入社員は4ヵ月技術部門、1年間製造部門で研修があります。また資格獲得の補助制度がありました。また会社の規模が大きすぎない分、どの部署の人とも気軽に話せる環境で社員一人一人が成長する機会が多い環境だと感じました。

・グローバルに働ける!
⇒海外に工場を展開しているので、海外に研修・指導に行くことや逆に海外スタッフが研修に来ることもあるそうです。日本だけでなくグローバルに働ける会社だと感じました。

【総務部の木下真一係長に聞く】求める人材を教えてください

 やはり、ものづくりが好きな人です。また失敗を恐れない人ですね。失敗をすることで経験も積めます。失敗を学びに変えて挑戦してくれる方がいいですね。

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