地域企業魅力発信
インタビューシップ

奈良県の企業

2018/01/15

株式会社井上天極堂

  2017 Close-up Company!

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天極堂は1870年の創業以来、吉野本葛や漬葉(柿葉、桜葉、笹葉、柏葉など)、つくね芋などの製菓・業務用食材を製造販売し、日本の食文化を支え続けています。中でも吉野本葛は先祖代々受け継がれた『吉野晒』の製法を守り、葛の匠が真心こめて作り上げます。その吉野本葛を自社工場にて葛もちなどの葛菓子に加工・包装し、自社店舗で販売します。このため原料から一貫して製造を行い、販売を通して得たお客様のお声を商品の改善につなげることができます。また、吉野本葛を『伝える』という活動にも力を入れており、『葛ソムリエ』という資格制度や小学校で行う『出前授業』を通じて伝統産業、日本食の素晴らしさを伝えています。

●本社所在地/奈良県御所市戸毛107
●資本金/1,000万円
●従業員数/131人
●事業内容/製菓・業務用食材の製造・卸と吉野本葛専門店の運営

URL:http://www.kudzu.co.jp

企業の社風と、社風のわかるエピソード [会社全体が一つの家族]

働いてみて感じたのは和気あいあいとした明るい雰囲気。年代や部署が違っても声を掛け合い、新入社員が入ってくれば子供や孫を迎えるように声をかけてくれます。いつも誰かが誰かの事を気にかけていて、まるで仲の良い家族のよう。社長はときに厳しく指導されることもありますが、アイデアマンで、素直で、いつも社員を気づかってくれる優しさがあります。社員の家族まで気にかけてくれる、それが社長。年4回発行している社内報でセミナー報告やイベント案内のほかに社員の結婚や出産の話題も掲載することからも伝わります。自身が温かく接してもらったから次の人にも温かい対応をする。天極堂で育まれた『あったか遺伝子』がこの明るい雰囲気を作っているのだと思います。

女性社員から見た企業の推しポイント [子育てを応援する風土]

天極堂の育児休業は1年、そして時短勤務は子供が3才になるまで。制度としては平均的ですが、2人、3人とたくさんの子どもを育てながら働き続けている女性も多いです。子供が生まれることがわかると、みんなが「おめでとう!」と言ってくれます。そして復職した時には「おかえり!」と。まるで会社皆の子どもみたいに、大切に思ってくれるのが伝わってきます。子供が小さい時は会社も休みがちになりますが、みんな嫌な顔一つせず協力してくれます。「自分もそうだった。」「次は私の番だから。」という思いがあるのだと思います。そして協力してもらった分をお返ししたいという思いから、ますます良い仕事をしようという思いが強くなります。子育てを応援する風土はそんな思いから生まれています。

若手社員へのインタビュー [商品、店、お客様もっと知り、目指せ天極堂のトップデザイナー!]

1.入社を決めた理由は? 2.仕事のやりがいは? 3.今後どのようになりたいか?

1.合同企業説明会で担当者が歌をうたっていたことが、今までそんな企業がなかったのですごく印象に残り、説明を聞きに行ったことがきっかけ。デザインも出来て、他のこともできる企業はあまりないので、天極堂への入社を決めました。

2.チラシやPOPをデザインし、自分が作った物を先輩方に見てもらい、実際に印刷したものが自分やお客様の手に届いて、そのカタログを見て商品を買ってくれたり、POPいいねと言われりすると、やりがいを感じます。

3.自分が作ったチラシやPOPを店舗に置いてもらい、それを見て買いに来たよ!というお声がたくさんもらえるようなデザインをできる人、天極堂にあったデザインをできる人になりたいです。

中堅社員へのインタビュー [吉野本葛を全国へ広め、海外でも使ってもらいたい!]

1.会社についてどう思っているか? 2.仕事で辛いことは? 3.キャリアビジョンをどのように描いているか?

1.吉野本葛の製造をしていますが、奈良県でもそうですし、全国的にも葛の製造をしている会社が少ないということで自分が13年働けていることが誇りに思います。そういう会社で働けることが今は幸せです。

2.今こうやって責任を負うにあたって、異物混入や菌が多いなどのクレームがあった時に責任者としては辛いですし、申し訳ないことをしたなと思います。しかし、葛をどのように作っていこうか考えるのも自分にあてられた試練だと思いますし、クレームがあってこそ今の葛があると感じます。

3.吉野本葛という商品をもっと全国に広げたいですし、海外にも本葛という商品を知ってもらえたらいいなと思います。

経営層(社長または役員など)へのインタビュー [新商品で吉野本葛に新しい道を開く!?]

何故、後を継ごうと思ったか?普段どのような仕事をしているか?

1.小さい時からこの会社に関わって育ったので、ごく自然に後を継ぎました。

2.会社に必要なものは人・物・金です。社長の仕事とはお金と人の管理(準備)だと思います。また、会社の方針や、方向を合わすための道しるべを作ることもしています。

3.今回の新商品がターニングポイントになると思います。『クデュウー』は葛を糖化酵素によって分解し、液化してりんごの味をつけ、ヒアルロン酸とコラーゲンとビタミンCを加えた美容と健康に良い葛湯。本来の葛湯はお鍋を洗うなどの手間がかかりますが、『クデュウー』ならいつでも気軽に飲めます。今までみたいな和菓子、和食ではなくて、健康や美容に天極堂が進むきっかけになるといい。店舗によっては、1日100本売れています。

学生から見た企業の魅力 [商品作りやサービスに対する熱意のある企業]

井上天極堂様の魅力は、社員全体がフレンドリーで親しみやすく、仕事への熱意があること。例えば一つの商品でもひと手間かけて作っており、手作業で心を込めて作っています。また、新人社員の教育やセミナー参加などをすることで、お客様だけでなく社員や会社をより良くしようと努めています。店舗では接客での心遣いや言葉遣いが徹底されていて顧客が不満を感じないようにしています。店舗内の清掃にも気を配って、清潔な状態を維持するよう心掛けています。イベント開催や見学の受け入れをすることで、吉野本葛をより多くの人に理解してもらおうと努力していることも魅力の一つです。

                                     私たちが記事を作成しました。
                                     【企業担当】経営企画室・川本あづみ
                                     【取材担当】大阪樟蔭女子大学・福本美咲 奈良大学・田村恵理

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