地域企業魅力発信
インタビューシップ

京都府の企業

2017/03/27

株式会社千總 (平成28年取材)

 

株式会社 千總とは

 

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株式会社千總は1555年創業、1937年設立の歴史ある京友禅着物の老舗です。京都府京都市中京区烏丸御池駅の6番出口から徒歩1分のところに本社を置き、東京にも支店があります。もともと僧や尼が着用する衣服である法衣を取り扱う事業を主として創業されましたが、明治時代に入り法衣の需要が激減したため友禅染へと家業を移しました。大正時代には国内・海外に多くの出張所を設立し、世界各地に貿易の拡大を図りました。現在は、着物のデザイン力を活かした様々なコラボレーション、純国産蚕糸をはじめとする伝統産業の振興や文化財の保存・活用を目指し、学術機関と共同で研究開発なども行っています。「人知を開発し、事業をよき方向に成しとげさせていくことによって広く人びとを魅了する美しさを提案し創り、お客様・お取引先・社員のいずれも幸福である」ということを理念に、新しい美の文化創造のために躍進している企業です。

会社名 株式会社千總
資本金 1億円
従業員数 74人
男女比 男性:約60% 女性:約40%
業種 京染呉服製造卸売業
平均年齢 41.2歳
(平成28年3月31日時点での正社員の平均年齢)
平均勤続年数 18.2年
(平成28年3月31日時点での勤続年数の総計を正社員在籍数で割って算出)
離職率 1%
(平成27年4月1日〜平成28年3月31日までの正社員の離職者数から算出)
有給休暇の取得率 20%
(平成27年度の有給休暇お平均消化率を記載。有給休暇付与日数は前年度繰り越し分を含む)
モデル年収 大卒:30歳(入社8年目) 営業職 400万円
(35歳以下の正社員モデル年収、年齢、勤続年数)
初任給実績 大卒 営業職 20万円(基本給16万+各種手当4万)
(新卒採用者の初任給予定)
年間休日数 112日
(有給休暇を含まない前年度の年間休日実績)
月平均残業時間 10時間
(平成27年度の残業時間の総数を年度末の正社員在籍数で割って算出。固定残業制度(みなし残業制度)の場合は、実際の残業時間を記載)
採用実績(人)
(過去3年新卒(外国人留学生の内訳)
 採用実績【平成26年〜平成28年】
・中途採用実績【平成25年〜平成27年】
  2014 新卒 0
  2015 新卒 0
  2016 新卒 0
  2014 中途 4
  2015 中途 2
  2016 中途 2
・最新の障害者雇用率
障害者雇用人数/総従業員数 1.4%

着物について

株式会社千總では着物事業、クリエイティブ事業、文化事業と3つの事業を行っています。着物事業は千總の看板事業であり、「日本一の着物を作る」という精神で長い歴史の中で洗練された技術と伝統を守り続けています。そして七五三、成人式、卒業式、婚礼など様々な場面にそれぞれ適応した着物を製作しています。クリエイティブ事業はものづくりを通して得たデザインを着物にフィードバックし、お客様の要望に見合った着物を作るための土台として1番力を入れている事業でもあります。そして文化事業では、時代を経て傷んだ染織品の修復を行っています。着物に関する研究、調査をするだけでなく、美術館などとも連携し、社会的活用を目指しています。

学生視点の魅力

「オンリーワン精神」
千總の魅力は大きく2つ挙げられます。
1.着物づくりにおいてオンリーワンを目指しており、日本一の技術力を誇っています。図案・地染め・刺繍などの工程は、専門の職人がそれぞれ手作業で行っています。一着一着、手間暇かけ、たくさんの職人の手が加わって、美しい着物を作り上げています。
2.着物のネット販売やレンタルはしません。なぜなら、商品の特徴を丁寧にお客様に説明し納得してお買い上げしていただく必要があるためです。他の企業と同じことをしてしまうと、”千總らしさ”がなくなってしまいます。
伝統を大切にしながら、新しいものを取り入れていく千總は、着物業界のオンリーワンであり続けています。

インターンシップ感想

インターンシップに伺う際、正直なところ着物業界のことに全くの無知の状態で訪問しました。しかし、千總さんは暖かく私たちを迎えてくださり、着物について詳しく丁寧に教えて頂きました。そのため、インターンシップでは京都に古くからある伝統的な中小企業の中に根付いた社風や伝統を体感することができました。
特に、お客様への接客マナーについて多くの時間を割いていただき、サービス向上のため日々勉強されている印象を持ち、千總さんがお客様からの信頼を得ている理由が分かりました。
その他にも、社会人としての基本的なマナーなども教えていただきました。この3日間で学んだことを就職活動や将来社会に出るにあたって活かすことができればと思います。

クリエイティブ事業の大切さ

着物業界が衰退している中で、クリエイティブ事業を成長させていくことが株式会社千總の今後の目標です。着物づくりの枠に囚われない事業を展開するため、着物づくりを通して蓄積してきたデザイン力を小物づくりに活かし、ストールやハンカチ・傘など様々な小物のデザインを手掛けています。
千總本社の隣の伊右衛門サロンカフェ2階にある『SOHYA TAS』というショップでは、460年培ってきた技術と日本の美意識を活かして、ストール等の様々なアイテムを販売しています。また、コラボ商品の代表として、伊右衛門のお茶のラベルデザインも手掛けています。
千總は、着物づくりのデザイン力を小物販売に活かし、そして、そこから得たものを着物づくりにフィードバックさせています。着物づくりに囚われない感性でのデザインや表現の技法を着物づくりに活かせないか常に研究し続けています。

求める人材

株式会社千總が学生に求めるものは3つあります。1つ目は提案力です。お客様の声やニーズを素早くつかみ、それに対してより近いもの、それ以上のものに仕上げるためには、入社年数などは関係なく、積極的に発言できる力が必要となってくるからです。2つ目は好奇心です。伝聞だけではなく様々なことに興味を持ち、自ら学ぶ姿勢が重要だからです。3つ目は社会人としての基礎的な資質、常識力、セルフコントロール力といった総合的な力です。常識を持って仕事に対して冷静な判断を下すことができる能力が求められているのです。現在、千總では営業職を募集しています。そこでは初対面の人や取引先でもしっかり売り込むことができ、良い取引ができるコミュニケーション力が求められています。

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