地域企業魅力発信
インタビューシップ
京都府の企業
株式会社リヴ (平成28年取材)
起業家シェアハウスであるFespa京都
Fespa京都とはかつて大手企業の社宅だった物件をリノベーションし、起業家志望の方向けに貸し出しているシェアハウスである。住人が「起業」という同じ目標を持っているため、情報交換したり、意見し合ったりすることで、向上心を養い、お互いの意識を高めている。月に1回程度起業した人を迎えセミナーを開くなど、住んでいる方の知識や意識の向上にとても役に立っている。
また、Fespa京都ではピザを焼く窯が設置されており、テラスも完備されているため、住人やリヴの社員がピザパーティーや勉強会を開催している。起業というと堅いイメージを持ってしまうが、仲良く楽しくシェアハウスに暮らしながら目標に近づくことができる、とっておきの物件となっている。Fespa京都はリヴ波夛野社長の「起業家を育てたい」という思いから建設されたものである。このようにリヴでは、ただ単に場を提供するだけでなく、「人を成長させる機会」も与えることにも取り組んでいる。
会社名 株式会社リヴ
資本金(万円) 3,000万円
従業員数(人) 49名
男女比 おおよそ50:50
業種 不動産業・建設業
平均年齢(歳) 約35歳
初任給実績 20万2500円〜(手当込)
採用実績(人)
・中途採用実績【平成25年〜平成27年】
2014 新卒 2
2015 新卒 12
2016 新卒 5
2014 中途 -
2015 中途 5
2016 中途 3
最新の障害者雇用率 0.0%
女性が活躍できる企業であるリヴ
リヴは女性がとても活躍できる職場である。社員の過半数は女性であり、採用面接に訪れる学生も女性の割合が多いという。
そんなリヴの女性が活躍できる環境の中で1番魅力的だと感じたのは、育児休暇後の復帰についてである。一般的には育児休暇後はそれまでと変わらず、職場復帰をすることが多い。しかし、リヴでは育児休暇後に自宅で仕事を行うことを現在検討しているとのことだった。子どもが小さいうちは家にいてあげたいと思うのが一般的だろう。それをリヴでは仕事を続けながら行うことが可能になるかもしれない。これが実現すれば、ますます女性活躍の場が広がるだろう。
リヴの採用に関して
採用に関して、リヴではどれだけエントリーが集まっても書類審査はせずに、必ずどんな人とでも会うとのことだった。エントリーシート上でその人の良さ、性格が分かるはずがないという思いからである。そんなリヴでは求める人材として、コミュニケーション力がある人を挙げている。コミュニケーション力と言っても単に話し方が上手な人を求めているのではなく、一生懸命伝えたい、話したいという思いが強い人、安心感がある人を求めている。
家をつくる上では、お客様により良い暮らしを提供するために、お客様との連携がとても重要になってくる。そこで、大切なのがコミュニケーションだからである。リヴが求めるコミュニケーション力があることで、この人に任せれば大丈夫という安心感が生まれる。そのため、コミュニケーション力を持っている人材を求めており、書類審査はせずに、その人の本質を見るのである。
リヴの今後
写真の木は株式会社リヴ本社にある、シンボルツリーであるオリーブの木である。スペインの特産で樹齢800年とされており、これほどの樹齢のものは非常に希少である。このオリーブの木は神々しい存在感と生命力でこの先何十年、何百年とリヴや乙訓の地域を見守る役割と会社の繁栄を願ってのシンボルツリーとなった。このシンボルツリーと同じように、成長し続ける会社を目指している。実際にリヴでは不動産以外にも様々な事業に参入し、多角化経営を行っている。その1つが、長岡天神にあるデイサービス「きたえる〜む」である。ここは介護予防を目的としたリハビリを高齢の方向けに行う施設であり、機能訓練を通してより元気に自分たちの家に住み続けてほしいという願いが込められて始まった事業である。乙訓という地域に根付いた企業だからこそ、乙訓の人々が地域に住み続けられるリハビリ施設のような新たな事業が生まれているのである。「きたえる〜む」を筆頭にリヴにはカフェや宿泊施設等、様々な方面で様々な事業を行える環境がある。常に新たな方面への成長を心がけることで、今後の会社そのものの成長に繋がっているのである。
カフェのような開放的な空間の1階
リヴ本社はSUBACOという2016年9月に新しく建てられた木造大型商業ビルである。このビルは、5階建で1階はお客様を迎えるオープンスペース、2〜3階はオフィススペース、4〜5階は貸し出し可能な起業家向けのオフィスとなっている。この中でも注目すべきは1階のスペースである。この1階は訪問して来られた企業の方や、住宅の相談をされるお客様との会話スペースである。しかし、一般的なオフィスのような形とは異なり、一見カフェのような印象を持つスペースとなっている。おしゃれな内装だけでなく、訪問して来られたすべての方に無料でドリンクを提供しているという。また、子連れのお客様でもゆったり出来るよう、子どもが遊ぶことのできるスペースまで完備してある。これは地域の人々が気軽にカフェ感覚でリヴを訪問できるようにという意図が込められている。堅苦しくない印象を持たせる気遣いが、リヴが地域で愛され続けている理由である。
リヴの新人教育にかける想い!!
「フレッシャーズキャンプ」という育成制度を採用している。これは内定者から入社1年目までの社員を対象に、技術や能力を高めることを目的としたものである。「自社の強みプレゼン大会」や「社長塾」という独自の研修から、参加者の親睦を深めることを目的とした親睦会まで趣向を凝らした様々なイベントが用意されている。このように新入社員同士が交流を持つことによって社内の環境もより良くなり、社長や上司に仕事の相談がしやすい、働きやすい環境になるという効果がもたらされている。
また、若手であっても社長に事業提案できる機会があることもリヴの強みである。上下関係に縛られず、アットホームな雰囲気のリヴだからこそ自分の能力を存分に発揮することができるのではないかと感じた。
若手を育てることに手を抜かない、かといって自由を奪わない、そんな教育方針が今のリヴの原動力となっているのだろう。