地域企業魅力発信
インタビューシップ
福井県の企業
株式会社イワシタ (平成28年取材)
株式会社 イワシタ 様
取材者 福井工業大学 角野 公彦 嶋田 光華
会社名 イワシタ
業種 製造業
事業内容 金属加工機械の設計、製造
所在地 〒910-2175 福井県福井市円成寺町1-6
資本金 6,500万円
従業員数 40名
電話番号 0776-41-0666
URL http://www.iwashita-net.com/
株式会社イワシタは、主にフライス盤などの大きな機械を販売する会社です。他の製造業と比べて平均年齢が39歳と非常に若いのが特徴です。
フライスとは、道具が高速に回転して切削することで、テーブルの上に固定された材料が上下、前後左右に移動することで加工されます。
ニッチな商品群(長い材料に特化した加工機など)を揃えており、お客様に合わせたカスタマイズやオーダーメイドの製品も多く、この自社設計・自社製造が、イワシタの優位性です。オーダーメイドにしたことにより、製品の様々な分野にイワシタの独自性が散りばめられニッチな分野にも対応しやすくなっています。
現在は、作業効率を重視されるようになり、機械の製造過程をすべて人の手で行わず、作業機械を取り入れています。機械が出来上がるまでの過程は、まず営業部がお客様と話をし、技術部がその話を基に機械の設計をし、材料の手配を行い、設計を基に材料を加工し、組み立てます。そして、完成した機械を届け、設置し管理します。
しかしこの工程の中で最も重要な作業が「摺合せ(きさげ)」という加工作業で、フライス盤の製造にとって重要な部分であり、この工程だけは機械では完璧な仕上がりにならないため、人の手ですべて行っています。
イワシタは、フライス盤の生産・販売以外にも温泉施設運営事業、ホテル運営事業、指定管理者運営事業も行っており、これらの事業は、福井県を中心に展開しています。
株式会社イワシタの働く楽しさ・魅力とは
各部署の皆様の働くやりがい・楽しさ・面白さ・達成感などなど従業員の皆様が株式会社イワシタさんで働いていて思ったこと感じたこと。回、イワシタさんに伺った際、加工場・組立場・設計室・資材庫・電機室・摺合せを見学させていただき、インタビューシップを行いました。
様々な部署で従業員約10人の方にインタビューをさせていただき、話をうかがった方全員に「この仕事でのやりがいとはなんですか?」という質問を投げかけたのですが、それ対して皆さん口をそろえて「最終的に自分が作ったものが世の中の一部になって必要な物に変わってうれしい」と答えていらったのが私たちは一番印象的で、誇りをもって仕事をしているということがひしひしと伝わってきました。
また、皆さんが、自分の周りの人と協力しあうことを意識して業務を進めているのだということも職場の雰囲気や仕事ぶりから伺えます。
そうしたことがより良い成果やお客様からの信頼につながっているのだろうと感じました。まずこうした全体像を知ってほしいと思い、はじめに書きました。中には、私たち大学生より年下の方もいて、しっかりした受け答えをされ、仕事ぶりも頼もしく、社会に出る前の私たちは身が引き締まる思いです。
設計室では、中川翔太さん・間之口憲行さん・石田雅也さんの3名の方にインタビューをしました。中川さんは主に設計を担当しておりやりがいは一台一台図面が全く違うので新しく作るのは大変だけど楽しみでもあるというふうにおっしゃっていました。間之口さんは主にプログラミングを行っていました一番大変だったのはガラスの研磨機で2ヶ月かけてプログラミングされたとのことでした。この部署をとりまとめている部長の石田さんは、その人に合ったやり方を見つけるのが大変だと、苦労されているようで、管理職の大変さを垣間見ました。
次の加工場では、中村仁哉さん、小林侑城さん、石川育宏さん、藤田進さん、山根弘智さん、前川高章さんの6名の方にインタビューを行いました。加工作業は、工程のなかでもとても重要で、プレッシャーを感じるけれども、機械が組み上がった時の達成感はとても魅力と答えていらっしゃいました。
中村さんは自分が作ったものが製品の一部となって世の中で使われていくことがやりがいだとおっしゃられていました。小林さんは1年目で大きな機会を任せてもらえてプレッシャーを感じ、精度も高いものを作らなければならないという思いがあるとおっしゃっていました。石川さんは機会のベースを作るので、間違えてはいけないということで大変ながらもそれが楽しいとおっしゃっていました。その中でも、摺合せで働いていた藤田さんは「1台1台違う」「何十年かけても1人前になるのは難しい」とおっしゃっていました。それは、製造業だけではなく、私たち学生がこれから
社会に出た後にも、大切にしないといけない考えだと思います。
加工室の次は、資材庫に伺いました。資材庫には、加工場で加工された物や調達された部品などがたくさん保管されていました。資材庫の中にあったボルトの種類は、100種以上のボルトが保管され、すべての部品がしっかり管理されていました。どの部品も欠けては困る部品ばかりで、すべてを管理するのはとても大変だと感じました。
電機室では、宮城みどりさん、辻裏進一さんのお二人にインタビューを行いました。宮城さんは、イワシタの現場では唯一女性の方で、男性の方が苦手とする細かい作業を担当しています。宮城さんは主に機械の基盤として重要な配線を正確に指定した場所に接続していました。
今ではもう慣れ、8時間〜13時間で配線を指定されている場所に接続できるようになったそうです。辻裏さんは、主に出来上がった配線を機械に組み込んでいました。その作業もとても細かく、2人でも早くて5日かかるそうで、責任重大な業務です。しかし、機械がエラーせず起動した時はすごくうれしいとおっしゃっていました。
最後に、川端孝明さんにインタビューを行いました。
川端さんが所属している管理部は、現在川端さんお一人ですが、
「責任をもって仕事するのは大変だけど意外と楽しい」
「上手くできた時の達成感がある」と答えていらっしゃいました。