企業の魅力発信プロジェクト
「Ai-SPEC+」

株式会社日吉 × 聖泉大学 脇本ゼミチーム

●会社名/株式会社日吉
●本社所在地/〒523-0806 滋賀県近江八幡市北之庄町908
●業種/環境保全サービス業
●代表者/代表取締役社長 村田 弘司
●資本金/2,000万円
●設立/1958年12月
●社員数/308名
●わが社の特徴/設立60年、80以上の事業許認可と延べ2,000もの資格を有する、技術者集団による課題解決型環境トータルサポート企業です。
中小企業ならではの個々に合わせた働き方や、「環境問題に国境なし」の考えのもと約35カ国から総勢900名以上の海外研修生の受入れを行った実績、海外人材雇用などを評価され、2017年には滋賀県企業で初めて経済産業省より新・ダイバーシティ経営企業100選に選ばれ、さらに地域未来牽引企業などにも選定された、100年企業を目指して成長中の企業です。

URL:http://www.hiyoshi-es.co.jp/

第1回目訪問(2018.7.27)

双方の自己紹介後、企業様より会社概要および課題に関して説明をいただきました。

【課題の背景について】
企業様から「学生に対し、最初のアプローチ(合説等)について、日吉へ興味を持たせる・食いつかせるための策が欲しい」「現在使用している資料では理系色が強く、文系学生が、どのように活躍できるのかが想像しにくいと感じている」「働くイメージをもってもらいにくい」などのお話がありました。
     
【企業様とディスカッション】
今後の取り組みの方向性を決めるにあたり、企業様と学生チームとでディスカッションを行ったところ、具体的な取り組み課題案がいくつか挙がり、その中で「現在使用している約20分のリクルート用映像ではなく、キャッチとしてアプローチできる2、3分程度の短い映像等が欲しい」という企業様の意見から、日吉様が持っている写真や学生自身が強みと感じた点をまとめた動画制作が良いのではという考えにまとまりました。

【第2回目訪問に向けて】
動画制作を第1候補としてゼミに持ち帰って、企業様が課題と考えている「理系色の強さが原因で、文系学生から除外されやすい」という部分の解決へアプローチする具体案を検討し、次回はその提案をすることになりました。

第2回目訪問(2018.10.2)

前回持ち帰った課題案についての具体的な提案とそれに対するフィードバック、また課題決定に向けて、より企業様を知るために社内見学や各部署を案内していただきました。

【課題解決に向けた取り組みについての提案】
「働くイメージをもってもらいにくい」という課題に対するアプローチとして、動画だけでなく“VR体験”を提案しました。
これについて企業様からは「発想は面白いとは思うが、コスト面、体験内容について熟考が必要であり現実的に難しく、また学生はコンセプト設定のみに留まってしまい、具体的な内容は制作会社と企業の調整になってしまう。案どまりでなく、実際に学生に参画してもらいたい。」というフィードバックをいただき、再度検討することになりました。

【質疑応答】
学生チームが企業様にお尋ねするだけではなく、「企業で働くこと」を自分達の学生生活やアルバイト等の普段の生活に置き換えて考えてみようと企業様からヒントやアドバイスをいただきながら進行しました。

【社内見学】
最後に、本社の施設をご案内いただきました。実際に社員の方々が働いている現場を見学させていただきながら、各部署がどのような仕事をしているのかご説明いただきました。

【今後の方針】
「ネットに溢れている情報ではなく、学生の生の声を聞きたい」とのお話しがあり、聖泉大学学生へのアンケート調査を提案しました。また、学生チームからも実際に日吉様で働いている従業員の方々の声も聞かせていただきたいということで、従業員アンケート調査実施のご依頼をしました。
次回の訪問までに2つのアンケート調査を実施し、結果を踏まえて具体的な取り組みを検討することになりました。

チーム活動(2018.10.24、2019.1.23)

◆1回目
【アンケートについて熟考】
アンケート項目を設定する上で、焦点をどこに置くのか改めて検討しました。
・アンケート取得の対象を設定(企業・学生ともに)
・「企業の魅力」だと感じる点はどこなのか意見を出し合い、学生アンケートの取得内容に反映

【取り組む課題について】
話し合いを通じて浮かんだ各自の質問を、企業様へ伺うなどのやり取りを行い、企業アンケート・学生アンケートを実施。
その分析結果に学生の視点を加え、企業様が問題視している点の解決方法を提案するということを考えました。

これまでの企業様とのやり取りを踏まえて、“アンケート結果の発表”と“「理系色の強さが原因で、文系学生から除外されやすい」点へのアプローチ方法の提案”を取り組み課題に再設定しました。

◆2回目
【アンケート集計結果の分析】
・集計(各項目のグラフ化)から、比較・分析項目の検討を行い、企業様に発表する項目や手法も検討しました。
そのうち、「日吉の魅力について」の企業アンケート結果が「文系学生へのアピール方法」に繋がるのではないかと考え、「社員の仲の良さ」「縦の繋がり」「風通しの良さ」「教育力」を取り上げたリクルート用パンフレット制作の提案について取り組みました。

最終報告会(2019.2.19)

◆学生チームが取り組んだ課題
○ 企業アンケート・学生アンケートの分析結果の報告
○「理系色の強さが原因で、文系学生から除外されやすい」点へのアプローチ方法の提案

【学生チームからの実施・成果報告】
“日吉の魅力”のひとつとして、「離職率の低さ」に焦点をあて、実際に働く従業員方の“人柄”や“日吉に対する想い”に、魅力へ繋がるヒントがあるのではと考え、アンケートを作成し、その分析結果に企業目線・学生目線を取り入れた報告を行いました。また、アンケート結果を踏まえた「文系向け(ワンタッチのための)パンフレット案」を提案しました。

【企業様からのフィードバック】
アンケート結果は、説明会での根拠資料にもなるので使っていきたいというお言葉とともに、学生アンケート結果から報告した「インターンシップ」について、意見交換を行いました。
リクルート用パンフレットについても、“文系向きのパンフレット制作”に前向きに取り組んでいただけることになりました。

企業のご担当者様より

限られた期間の中、学年も違うメンバーでよく考えてくれたと思います。
当初予定しておりました映像制作とまではいきませんでしたが、自社の魅力について社内アンケートをする機会をいただき、改めて従業員が感じる自社の魅力を確認することができました。
就職活動を行う学生自身、実際に働いている従業員がどのように感じているのかという意見は興味のある内容だと思いますので、今後の企業説明会などの内容にアンケート結果を盛り込ませていただこうと思います。
このような機会をいただき、ありがとうございました。

学生チームより

私たちは「Ai-SPEC+」の活動を通して、たくさんの経験をすることができました。企業様を知ること、企業様が求めていることや学生が企業様に対して思っていることなどを、企業見学や企業様と学生へのアンケートを行ったり、最終は企業様にプレゼンテーションをさせていただき、社会人になる前に貴重な経験をさせていただきました。企業様の温かいご指導をもとに行えたことであり、感謝の気持ちでいっぱいです。大変なこともありましたが、私たちにとって力になりました。ありがとうございました。

 成 果 

1. 企業・学生アンケートの分析結果の報告

2. 文系の学生へのアプローチ方法の提案

 

 →【課題解決に関する提案資料】

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チーム紹介 hiyoshixseisenTeam_1210x907.jpeg

聖泉大学 脇本ゼミチーム 

社会心理学と消費者心理学に関心を示すチームです。

中国からの留学生2名も交え、3年生と2年生で構成しました。

心理学理論を活用しデータ解析による提案ができればと考えています。現実感と斬新なアイディアをバランスよくご提案できることをめざしています。

よろしくお願いします。

 

聖泉大学 人間学部 人間心理学科

【チームメンバー】リーダー/辻 幸由季(3回生)  サブリーダー/大平 実咲(3回生)  メンバー/ 姜 思義(3回生)、羊 茜牧(3回生)、辻 朝也(2回生)、西村 祐佳里(2回生)

【指導教員】人間学部  准教授 脇本 忍