地域企業魅力発信
インタビューシップ2017
兵庫県の企業
神戸紅茶株式会社
創業: 1925年11月
設立: 1955年10月27日
大正14年創業の神戸紅茶株式会社。昭和30年代にはリプトン社の指定工場となり、日本で初めてティーバッグマシンを導入しました。現在では自社ブランドの「神戸紅茶(KOBE TEA)」をはじめ、OEMの製造も行っています。日本で数少ない紅茶鑑定士がブレンドした紅茶は、半世紀を超えて今もなお皆様に愛され続けています。当社のブランドの紅茶ではなくても、実際に、あなたが最近行った有名なティールームや、最近飲んだ紅茶ブランドも、弊社で製造した紅茶かもしれません。
●本社所在地/兵庫県神戸市東灘区住吉浜町16番地2
●資本金/2,000万円
●従業員数/47名(うちパート25名)
●事業内容/紅茶等の製造加工販売、OEM紅茶製品の包装加工、紅茶原料販売、紅茶原料ブレンド 他
社歴や役職にとらわれず、積極的に意見を出し合う活気溢れる会社
紅茶に対し真摯に向き合い、常により良い商品を作る努力を欠かさない弊社では、よりよい商品を作るため強い拘りを持ちながらも、新しい発言、意見を取り入れようとしています。
現に、2年目の若手社員が、長年続いていた製造ラインの非効率な部分に気付き、代替案が採用されたほどです。建設的な意見は社歴や役職に関係なく検討いただける、そんな風土が神戸紅茶には根付いています。
品質に一切の妥協を許さない!紅茶鑑定士が作り出す商品たち
やはり紅茶鑑定士の存在が一番の自慢です。紅茶鑑定士が、世界中から届くサンプルから厳選した紅茶だけを買い付け、日本のお水に合うようにブレンドしています。
また、茶葉本来の味わいを楽しんで頂けるよう、日本で唯一ティーバッグに紙製でなく、コットン製のフィルターを使用しています。こうした紅茶に対し妥協を許さない姿勢がお客様からの信頼を生み、ご支持頂けている結果につながっています。
それらのこだわりによって、社内のスタッフはもちろん、いつもご愛飲いただいているお客様から、「神戸紅茶を飲んだら、他の紅茶は飲めない」というお言葉も頂いています。
そんな商品作りや販売に携われることをとても誇りに思っています。
〈若手社員インタビュー〉本当にやりたい事をする・見つける
味覚を使う紅茶鑑定士になりたいと思い入社し、現在もその夢の実現の為に日々業務に励んでおられる営業部の山崎さん。現在は、主に原料を製造するブレンドラインで仕事をしており、鑑定士の研修も兼ね、製造現場での作業、管理を行っていらっしゃいます。多いときは1日300杯以上のテイスティングを行っているそうです。
フレンドリーで立場に関係なく提案をしても受け入れられる社風に幾度も助けられたそうです。今後は紅茶鑑定士になる事が目標であると同時に自分に向いている事を更に伸ばせるようにしたいと仰っていました。
またコミュニケーション能力を養い、人脈を多く広げる事が大切であり、最も大切な事は、本当にやりたい事を見つけ、それを行う事であると仰っていました。自身の経験から、やりたい事を仕事にする事でやる気が出て、それが生きる活力にも繋がる為、先ず自分が何をやりたいのかを明確にする事が大切であると語って頂きました。
〈中堅社員インタビュー〉安心・安全をお客様に
製造現場の第一線で活躍している高橋さん。トラブルなく作業能率を上げる為の作業予定を組み立て、機械を調節する事が大変であり、中でも一番気を付けている事は、安心・安全をお客様に届けるという事だそうです。
人と人を繋ぐ、その事が働く意義であり、お客様に安心・安全を届ける為には先ず現場にいる従業員の安心・安全を確保しなければならない。その事を日々心掛けて業務に励んでいるそうです。今後は、後輩に技術を伝えると同時に自分達の腕で如何に効率的に作業を行う事が出来るのか試行錯誤をしながら自己の成長に繋げていきたいと仰っていました。
私達学生に向けて、若いうちにスポンジのように多くの事を吸収・経験し、視野を広げる事が大切であり、そして社会人になれば、やる姿勢・やる心意気を示し、諦めない姿勢を持ち続ける事が大切であると仰っていました。
〈経営層インタビュー〉他のブランドにも負けない紅茶を
幼少期の頃に紅茶好きの母の影響で紅茶が好きになったという下司代表取締役社長。経営者として全ての最終判断を一人で決断しなければならない事、一つの判断で全てが変わってしまうという事が最も大変である一方、会合などを通して多くの人と巡り合う事ができ様々な話を聞くことができる事がやりがいとなっており、自身の肥やしになっているそうです。
農産物でもあり季節によって味や香りも異なる紅茶。それでも変わらない味をお客様に届ける事が使命であると仰っていました。今後は、「他社ではできないものを作り」、「変わらない味を届ける」という事をコンセプトに紅茶の魅力と共に神戸紅茶というブランドを全国各地に広めていきたいと仰っていました。
最後に、社会人=プロであるという自覚を持って努力し、固定観念に囚われずに周囲の人の話を聞く事が大切であるとアドバイスを頂きました。
〈取材者から見た企業の魅力〉継続は力なり
「継続は力なり」。この言葉は下司代表取締役社長の座右の銘だそうです。
どんなに小さい事でも継続して行い、良い方向に繋げる意識を持つ事で将来その事が何らかの形で役に立つ事になると仰っていました。
大正14年に創業し、元々は食料品卸売会社として発足した神戸紅茶株式会社。創業以来紅茶研究や販売に力を注ぎ、今もなおフロンティアスピリットを大切に持ち続けているからこそこのような素晴らしい会社として現在も発展し続けている事を身をもって感じました。
また、従業員一人一人が皆この神戸紅茶株式会社が好きで誇りを持って働いている事が分かりました。そこにはこの「継続は力なり」という言葉が根底にあり、各々が会社の発展やお客様の為日々努力し続けている事が神戸紅茶株式会社が現在も愛され続ける一番の秘訣なのではないかと取材を通して知る事ができました。
私たちが記事を作成しました。
【企業担当】営業部・原料担当・山崎庸平
【取材担当】関西外国語大学・細川芽美