社長の人材活用日記
地域の中小企業における人材の採用や活用事例について、成功や苦労の裏話なども交えながら、社長の活動内容を日記スタイルで御紹介します。
和歌山県の企業
ワコン株式会社
◆ 第一回 ◆
皆さま、こんにちは。
ワコン株式会社、社長の西田耕平です。
我が社の「社長の人材活用日記」を訪問くださいまして、ありがとうございます。
こちらでは、日ごろお伝えできていないことを中心に我が社のことを紹介したいと思います。
どうか最後までお読みください。
我が社が求める人材
「責任感」、「コミュニケーション力」、「向上心」を備え、そして常に「目的」を何処に置くのかを考え、さらに失敗してもやり続けられる、そんな若者を求めています。 さぁ、共に成長し、日本の物流を一緒に変えていきましょう。
我が社の特徴
我が社は、お客様の声とともに、これまでにない物流機器を開発しているメーカーです
そして、我が社が取り組んでいるのは次の3つです。
〔1〕梱包・包装を通じて、和歌山そして日本のサプライチェーンを支える。
〔2〕これまでにない物流(機器)を創造し、提案する。
〔3〕世の中にとって有用な人材を育てる。
物流業界は革新期に直面しており、ユーザーニーズは多様かつ高度化しています。我が社では「温度」「クリーン」「スピード」など物流の一歩先を行く未来形を目指し、より良くするための製品やサービスの提供に、一丸となって取り組んでいます。
一例をあげますと、我が社が開発した『定温輸送システム Thermo Box Cargo+Thermo Catch UT 』が、今年2月に和歌山県から優れた技術(こだわりの技術)ということで「1社1元気技術」に認定していただきました。
従来、冷凍品を輸送するには冷凍車のチャーターや簡易にドライアイスを使うということが一般的でした。しかしその方法ですと、「コスト」と「機能の質」の両立が難しく、既存のサービスでは多様化するお客様のニーズを満たせていない状況でした。
そこで、我が社が提供している保冷輸送システムでは、独自開発したカゴ車付断熱ボックス(Thermo Box Cargo)に超薄型の保冷剤(Thermo Catch UT、リユース仕様)を搭載し、冷凍車やドライアイスを使わずに低コストかつ高機能の定温輸送が行えるようになりました。
例えば「冷蔵車でマイナス20℃の冷凍品から20℃の常温品」を、「常温車で冷蔵品」を運ぶことも可能となり、店舗外での置き納品にも対応できます
我が社の存在目的
日本の物流に新しい風を!
『他の誰もしていないこと、できないことを、チームワークと創意と情熱で成し遂げ、お客様の物流をより効率的なものにするための製品とサービスとシステムを提案、提供する。』 これが我が社の経営理念です。
物流は、人間の体で例えると「血液」です。血液がスムーズに循環出来なくなると人間は死んでしまいます。
経済社会に目を向けると、物流が健全かつスムーズに流れなくなると、経済そのものが破たんするのです。
いま、日本は物流の危機だと言われています。ドライバーが14万人不足する事態に陥っており、連日、新聞等で関連するニュースが取り上げられています。 我が社がこの問題に向き合い、課題の解決に果敢に挑戦し、日本の物流を変え、日本の物流にイノベーションを起こすのです。我が社の活動そのものが、日本の経済社会の発展と環境の改善に大きく寄与するものと思います。
採用活動状況
今までの採用活動を見直そうと考えています。
大手のリクルート会社のインフラを使うのも良いですが、独自でも考えたいと思っています。
各種合同説明会への積極的参加、大学訪問など。そして我が社独自の企業説明会では、トップの私が学生(求職者)に語りかけるようにしています。
我が社の必要な人材は、冒頭にも書いているように、求めていることは極めてシンプルです。幅広い方に応募していただくことができます。
■最近の採用に関する取り組み例
・職場見学会(若年者地域連携事業 和歌山労働局)
・わかやま就職フェア(和歌山労働局、和歌山県、和歌山市、和歌山県経営者協会)
・わかやま市就職フェアin京都(和歌山市、和歌山県経営者協会、わかまや市UIJターン就職支援室
・独自の企業説明会
コンサルタントからの一言
ワコン株式会社様につきましては、私は、輸送に関する梱包機器のなどを手掛けている会社ということぐらいしか存じていませんでしたが、西田社長様にお目にかかって、印象が大きく変わりました。
今では、当会社の活動領域は「物流」と大きく捉え、当会社が貢献できる様々なフィールドにチャレンジされています。
「常識を覆す」「次元を変える」などの果敢な挑戦により、既に多くの実績を残されています。結果、日本の物流は大きく変貌したと言っても過言ではないでしょう。しかし、物流危機が一層深刻化する中で、今後の当会社の果敢な挑戦が解決の一助となることでしょう。
当会社はB to Bの企業であり、ホームページを拝見する限り、自社の価値提供に終始してるように感じます。でも西田社長様にお話をお聞きしていると、社員の育成においても、かなりのエネルギーを使っていらっしゃるように感じると共に、面白いと思う取り組みもされています。
次回の「社長の人材活用日記」のコーナーでは、社員の育成面と社員の活躍ぶりに焦点をあてた内容を書いていただけるようにお願いしています。
今&未来の創造サポート
代表 谷口 博則
◆ 第二回 ◆
皆さま、こんにちは。
ワコン株式会社、社長の西田耕平です。
我が社の「社長の人材活用日記」を訪問くださいまして、ありがとうございます。
今回は2回目の投稿です。
少し社員の育成や活躍ぶりを紹介したいと思います。私は、我が社が永遠に社会から必要とされ続けるためには、ここで働く社員の満足度がとても重要だと思っています。社員自身が「成長した」と実感できるよう、働く環境整備と育成に力を注いでいます。 どうか最後までお読みください。
いきいきカンパニー
私は、2020年に向けて「いきいきカンパニー」というキャッチフレーズを作り、社内に掲げています。
これは、我が社の中期経営戦略でもあります。2020年に「いきいきカンパニー」を実現するためには何が必要か。大きくは事業面と人材面の2つ有ると思っています。
そこで今回のテーマでもある人材面についてお話しをしたいと思います。
それは、社員自身が「やりがいサイクルを回す」ことなんです。私は「いきいきカンパニー」を実現するには、社員にやりがいサイクルを回してもらわなければならないと考えています。
すなわち、社員自身が成長を実感すること、そして組織に必要であることを実感することだと思っています。その実感を味わうことが出来るように様々な仕掛けをしているのです。
育成の仕掛け
■役割カード:
多くの会社でも採用している目標管理制度。半期や通期で評価するために「目標管理シート」なるものが有るかと思います。私は、「目標」という言葉はどうしても「個人目標」をイメージしてしまい、結果として個人主義に陥る可能性があると思うのです。一方で、「役割」という言葉は「組織の中の自分の役割」がイメージ出来て、結果として組織(チーム)に貢献するという意識が芽生えるように思うのです。
したがって、我が社では「役割カード」というものにしました。名称が変わることで、目線が変わり、行動が変わると思っています。
■モノづくり検定:
我が社独自で、社内検定試験を実施しています。独自と言っても、原則として他社でも通用するスキルを身につけてもらうことを目的としています。もちろん、合格した級に応じて処遇に反映されるような仕組みにしています。
今後は営業検定なども実施していきいたいと考えています。
■グローアップ研修:
対象者が20歳代の若手を中心とした研修を行っています。
この内容は、会社の知識、業界の知識、コミュニケーション能力などのヒューマンスキルが中心となり、他社でも通用するビジネスパーソンを育てるということを目的にしています。
■社長塾:
おもしろいネーミングだと思われるかも知れませんが、真剣に将来社長になりたいという4人を対象に一緒に学んでいます。
知識・能力・人格といった経営者に相応しい能力を身につけるため、2ケ月に1度の頻度で開講しています。
■ランチミーティング:
月に1回、チームで集まって同じ弁当(会社から500円支給)を食べます。これは「同じ釜の飯を食べる仲間」という意識の醸成にも役立っています。
そして、毎回2~3人が活動内容を発表し、みんなが話を聞きます。最後に、みんなからThanksCardを発表者に渡すようにしています。
そのCardには、感謝の言葉や自分が協力できることなどを書くようにしており、貰った発表者はやり甲斐を感じるとともに、その後の仕事がスムーズに行えるようになるなど、一石三鳥ぐらいの効果があるように思います。
他にも「炎の営業合宿」と言ったものもありますが、ここでは割愛させていただきます。
社員満足度調査
我が社では、毎年「社員の満足度調査」を実施しています。かつては、エージェントの調査票を使っていましたが、今では我が社独自のものを作り上げています。
その結果は、総合評価でいうと「働き易い会社である」が5点に対して3.5という状況。決して悪くはないのですが、個々に80点以上が6割居るというところを7割に向上させたいと考えています。
社内で「サンクスカード」の制度も運用しています。周囲の人から感謝の言葉をもらうと嬉しいですよね。それが「自分は必要とされている」という実感に繋がっていると思います。
コンサルタントからの一言
前回も書いたように、ワコン株式会社様につきましては、私は、輸送に関する梱包機器のなどを手掛けている会社ということぐらいしか存じていませんでしたが、西田社長様にお目にかかって、印象が大きく変わりました。
今では、当会社の活動領域は「物流」と大きく捉え、「常識を覆す」「次元を変える」などの果敢な挑戦により、既に多くの実績を残されています。しかし、まだまだ課題があり、当会社がそれらの課題を解決するリーダーとなり、日本の物流にイノベーションを起こそうとされています。
そのためには社員の成長はとても重要なファクターになっています。
お話をお聞きすると、色んな“仕掛け”を考えられ、うまく機能しているようです。
ただ残念なことは、そのような仕掛けが外部からは見えにくくなっていることです。
最近の学生は、就職先を決めるポイントの1つに、「自身を成長させてもらえる会社」をあげることが少なくありません。
今回はこちらの「社長の人材活用日記」で紹介くださいましたが、学生(求職者)だけではなく、当会社のステークホルダーすべてにご理解いただけるよう工夫をされるのも一案かと思います。
今後ますますのご発展をお祈りいたします。
今&未来の創造サポート
代表 谷口 博則
会社概要 |
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商号 | ワコン株式会社 |
創業/設立 | 1951年(昭和26年) / 1972年(昭和47年) |
資本金 | 1,000万円 |
代表者 | 代表取締役 西田耕平 |
従業員 | 100名 |
営業種目 | ■一般物流機器製造 ■輸出梱包サービス ■定温輸送システム |
本社 | 所在地 〒649-6425 和歌山県紀の川市中井阪361 Tel:0736-77-2203(代表) / Fax:0736-77-5563 |
会社URL | http://www.wa-con.co.jp/ |
採用窓口 | 総務部 Tel:0736-77-2203(代表) / Fax:0736-77-5563 |